【書評】『お金2.0』はお金に不安な人が読んでほしい

どうも、プロ引きこもりの庄田(@yukishoda)です。

先月発売したタイムバンクで有名なメタップス代表の佐藤航陽さんが書いた『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』という書籍が素晴らしかったので、まとめました。

 

 

  • 経済ってどうやって回ってるの?
  • お金の不安から解放されたい

そんな疑問を持っているあなたに『お金2.0』について印象に残った内容をまとめたものを紹介していきます。

 

経済システムの設計

ここで出てくる組織が生産活動をうまく回すためには必要な要素が5つ。

①インセンティブ

②リアルタイム

③不確実性

④ヒエラルキー

⑤コミュニケーション

これらの5つが無ければ、仕組みとして成り立たないと言われたときに納得でした。

インセンティブとヒエラルキーとコミュニケーションはすぐに理解できると思いますが、リアルタイムと不確実性は読む前は腑に落ちなかったです。

 

発展する「経済システム」の5つの要素

とりあえず「生産活動をうまく回す仕組み」を「経済システム」と、ここでは呼ぶことにします。

「経済システム」は大前提として自己発展的に拡大していくような仕組みである必要があります。

誰か特定の人が必死に動き回っていないと崩壊するような仕組みでは長く続きません。

よくできた企業やサービスは個人に依存していません、仕組みで動きます。

フェイスブックの成功もマーク・ザッカーバーグが頑張って人を呼び続けているからではなく、「人が人を呼ぶ仕組み」がうまく作られているからに尽きます。

この持続的かつ自動的に発展していくような「経済システム」にはどんな要素があるかを調べて行った結果、5つほど共通点があることに気がつきました。

①インセンティブ、②リアルタイム、③不確実性、④ヒエラルキー、⑤コミュニケーション、の5つです。

①報酬が明確である(インセンティブ)

経済システムなので当然ですが、参加する人に何かしらの報酬(インセンティブ)、明確なメリットがなければ始まりません。当たり前のように感じますが、この要素が抜けていて失敗することが実は最も多いです。

「素晴らしいと思うけど積極的に参加する気にはなれない」という組織やサービスは、このインセンティブの設計が欠けています。

インセンティブにも、人間の生物的な欲望(衣食住や子孫を残すことへの欲望)や社会的な欲望(金銭欲・承認欲・競争欲)を満たすものがあり、複数の欲望が混ざっている場合もあります。

現代は生物的な欲望よりも社会的な欲望が目立ってきていて、中でも頭文字をとって3M(儲けたい・モテたい・認められたい)の3つが欲望としては特に強く、これらを満たすようなシステムは急速に発展しやすいです。

②時間によって変化する(リアルタイム)

次に、時間によって状況が常に変化するという要素も必要です。

かならずしも本当にリアルタイムである必要がありませんが、常に状況が変化するということを、参加者が知っていることが重要です。

人間(生物)は変化が激しい環境では緊張感を保ちながら熱量が高い状態で活動することができます。反対に、明日も明後日も来年も変化が全くない環境で生活すると緊張も努力もする必要がありませんから、全体の活力は次第に失われていきます。

③運と実力の両方の要素がある(不確実性)

さらに、不確実な要素があったほうが経済システムとしては活気が出ます。

例えば、誰もが未来を正確に予測できて、生まれた瞬間から死ぬまでの結果がわかってしまうような世界があったら、必死に生きたいと思うでしょうか。映画も最初から結末がわかっていると興ざめてしまいます。

人間は生存確率を高めるために不確実性を極限までなくしたいと努力しますが、一方で不確実性が全くない世界では想像力を働かせて積極的に何かに取り組む意欲が失われてしまいます。

自らの思考と努力でコントロールできる「実力」の要素と、全くコントロールできない「運」の要素が良いバランスで混ざっている環境のほうが持続的な発展が望めます。

④秩序の可視化(ヒエラルキー)

ヒエラルキーというネガティブな印象が強い言葉ですが、持続的に発展する「経済システム」を作る上で、秩序が可視化されている必要があります。

実際に社会で広く普及した経済システムは例外なくヒエラルキーが可視化されていて、明確な指標の役割を担います。

世の中には、偏差値、年収、売上、価格、順位のような数字として把握できるものから、身分や肩書きのような分類に至るまで階層や序列に溢れています。

「経済」は実物のない、参加者の想像の中だけにある「概念」に過ぎません。

なので、目に見える指標がないと参加者は自分の立ち位置がわからなくなってしまいます。また、指標が存在することで、自分と他人の距離感や関係性を掴みやすくなるメリットもあります。

一方でこのヒエラルキーも、それが固定化されると、②リアルタイム(時間によって変化)と、③不確実性(運と実力の要素)が失われ、全体の活気を失わせてしまう原因にもなる諸刃の剣です。

当然、優位なポジションを手に入れた者はその地位を守ろうとするので新陳代謝を強制的に促す仕組みを組み込んでおく必要があります。

⑤参加者が交流する場がある(コミュニケーション)

最後に重要なのが、「経済システム」そのものに参加者同士のコミュニケーションの機会が存在しているということです。

人間は社会的な生き物ですから、他人との関係性で自己の存在を定義します。参加者同士が交流しながら互いに助けあったり議論したりする場が存在することで、全体が1つの共同体であることを認識できるようになります。

そのコミュニケーションの場を通して、問題があったらアイディアを出しあって解決したり、1人ではできないことを共同で実現したりできるようになります。この要素が、システム全体をまとめる接着剤としての機能を発揮します。

例えば、古代ローマの「フォルム」や古代ギリシャの「アゴラ」など、都市の公共広場は政治的にも宗教的にも非常に重要な役割を担っていたことは有名です。

Webサービスやアプリなどを作る上でもユーザー同士が交流できる仕組みはすでにお馴染みの機能になりました。会社運営や学校教育においても、参加者がコミュニケーションを絶やさないように交流会や行事が運営に組み込まれていることが多いです。

 

引用にもあるように、リアルタイムと不確実性という要素は読んで初めて気づいた方が多いのではないでしょうか。

確かに未来が分かっていると面白くないし、状況が変化することで緊張感が無ければ熱量を持って行動できないといふうに言われると、その通りだなと気付かされます。

 

ミレニアル世代が活躍するためには

ミレニアル世代が活躍するために必要なことはぼくに刺さる内容でした。

熱量を持って取り組めるものを探すのは本当に苦しい。

それを見つけられる人が活躍する時代であることは、ブログで発信していると実感します。

仮想通貨やトークンエコノミーの普及によって、こういった目に見えない価値もネットを経由して一瞬で送れるような仕組みが整いつつあります。ものやサービスが飽和して使用価値を発揮するのがどんどん難しくなり、多くのミレニアル世代が人生の意義のようなものを探している世界では、内面的な欲望を満たす価値を提供できる人が成功しやすくなります。

この世界で活躍するためには、他人に伝えられるほどの熱量を持って取り組めることを探すことが、実は最も近道と言えます。そして、そこでは世の中の需要だったり、他の人の背中を追う意味は薄くなります。なぜなら、内面的な価値ではオリジナリティ、独自性や個性が最も重要だからです。その人で無ければいけない、この人だからこそできる、といった独自性がそのまま価値に繋がりやすいです。

 

引用にもあるように、情熱を持って他人に発信できるものを持っていると、強みに変わるんだと前向きに捉えるきっかけになりました。

もちろんすぐに結果がついてくるわけじゃないけど、何もしてない人よりは意識高い系の行動に移している人のほうがよっぽどカッコいいと感じますね。

 

まとめ

この本を読んでて思ったのは、お金に関する教養から始まり、今流行りつつある仮想通貨や評価経済に関する話がまとめられていて、勉強になりました。

日本はおじさんが中心に回っている印象がぼくは少なくともあるので、若者にとって希望を捨ててはいけないというメッセージだと受け止めました。

お金の正体をつかむために、何をするべきかを知るためのバイブルのような本です。

正直、この本をいち早く読めたことがラッキーだなぁとつくづく思います。